【山帰来とほほじろ 辻 輝子】 日本の女流陶芸作家第1号で名高い辻輝子さんの作品。
起伏に満ちた庭に生える、様々な植物を時間を忘れデッサンしていた辻輝子さん。 敢えて庭木に手入れを施さず自然にたたずむ草木やそこを訪れる鳥や虫たちを愛し、90歳を過ぎて焼き上げた山帰来とほほじろです。
陶器の筒以外のすべてを担ったのは、万華鏡で数々の輝かしい受賞歴を持つ依田満&百合子夫妻です。
陶芸作家辻輝子さんが万華鏡を創るきっかけとなったのは、麻布十番カレイドスコープ昔館を訪れたことから始まりました。
当初はカレイドスコープの本場アメリカの万華鏡作家とのコラボレーションから始まりましたが、しばらくして日本の万華鏡作家たちが現れてくるに従い、より作品のイメージが伝えやすい、日本作家とのコラボレーションに主流がかわっていきました。 確かなミラーシステムと映像作りで筆頭に上がった、依田夫妻と山見浩司氏が主に辻輝子作品を手がけていったのです。 後に依田夫妻、山見氏共々 独自の万華鏡作りで多忙になり、ほとんど辻作品に関わることが出来ずにいましたが、辻輝子さんが万華鏡のために最後に焼き上げた陶器たちで再びコラボレーションが果たされ出来上がったのがこれらの作品です。
晩年に焼き上げたこの一連の作品たちは、チャールス・カラディモス、依田夫妻、山見浩司さんと中里保子さんという万華鏡界トップアーティストたちとの協力により、自然の動植物と万華鏡を愛した辻輝子作品の有終の美を飾ることができました。
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