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ミラーアレンジメント

 カレイドスコープには二つの基本的なミラーシステムがあります。
ひとつの中心をもつ像を生み出す2ミラーシステムと、 視界全体に反射され広がっていく像を生み出す3ミラーシステムです。どちらも三角の筒状(三角柱)に鏡が組み合わされています。

 2ミラーシステム

 それでは、カレイドスコープの中でどんなことが起こっているのかを示すために、次のような例をとって考えてみましょう。 Oを中心とする円に鏡OAとOBがある。△OABの中にあるオブジェクト(実像)が、鏡OAの反対側、△OHAの相対する 場所に像(虚像)を作る。

ミラーアレンジ01
<図1>
 そして鏡OBの反対側、△OBCの相対する場所にも像 を作る。△OHAの虚像は想像上の鏡OHに反射して△OGHの相対する場所に像 を作る。更にそれが鏡OGに反射して△OFGに像を作る。これと同じことが △OBCから△OCDへ、更に△ODEへと円状に続いていく。そして△OEFの虚像は 鏡OFによるものと、鏡OEによるものが合 わさることになるのです。つまりシンメト リーにするためには角AOBの角度が円の 360度を等分することがとても重要にな るのです。
 そうしなければ、△OEFの中の鏡OFの映す像と、鏡OEの映す像が重なり合 わずシンメトリックなパターンのまとまりを壊してしまうのです。従って2ミラーシ ステムのスコープを作る際の基本的ルールは、「V」の形に組んだ2枚の鏡の角度が円 の360度を等分する角度であるということになるのです。<図1参照>


 90度の角から見てみると、映し出される像は4回繰り返されるシンメトリーになります。<図2参照>

※ 図のグレー部分はオブジェクトをとらえた実像になります。
ミラーアレンジ02
<図2>
 ミラー角度と映像原理
ミラー角度映像パターンの対象性映像星型
60度6重対称3点星型
45度8重対称4点星型
36度10重対称5点星型
30度12重対称6点星型
22.5度16重対称8点星型
20度18重対称9点星型
18度20重対称10点星型
15度24重対称12点星型
10度36重対称18点星型
1度180重対称180点星型
ミラーアレンジ03

ミラーアレンジ04
 3ミラーシステム

 3ミラーシステムは、3枚とも鏡にすることにより、視界全体に持続的に広がる像を作り出します。そして3ミラーシステム では、3つの角度が正確でなければシンメトリーの像にならないので、ひとつの角度だけが問題であった2ミラーよりも、シンメ トリーの像を作るのは難しいといえるでしょう。ここでもまた、鏡の作る角度は円の360度を等分する角度でなければなりません。 そしてシンメトリーになるためのもうひつ重要なルールは、3つの内角の合計が180度とならなければならないことです。
  これら二つのルールを摘要するとわずか3通りの組み合わせしか望ましい効果をもたらさないことになるのです。

60度-60度-60度

最も一般的でシンプルなのは60度-60度-60度の正三角形です。 これはそれぞれの角度から6つのパターンの繰り返しを作るので、全体 としては連続する三角形のパターンを作り出します。

ミラーアレンジ05

45度-45度-90度

二つめの組み合わせは45度ー45度ー90度の直角二等辺三角形です。 これは、45度の角度からパターンは8回の繰り返し90度の角度から パターンは4回の繰り返しとなって、全体としては連続する四角形のパターン を作り出すのです。

ミラーアレンジ06

30度-60度-90度

三つめは、30度ー60度ー90度の直角三角形です。この場合、 3つの角度はそれぞれ違い、3種類の異なったシンメトリーを作り (30度は12回のパターンを繰り返し60度は6回、90度は4回) それぞれが組み合わされて図5のようなパターンを作るのです。

ミラーアレンジ07
 

3ミラーシステムについて更に付け加えるならば上記の説明は、パターンの実像と虚像とが繋がりあって、純粋にシンメトリー のパターンを作るものについてのみ考慮したものであり、一つ二つの角度のみが360度を等分するルールに従った時にも像を作り出すことは可能だということです。しかし、そうやって出来たパターンは見た目にはシンメトリーになっていますがそれは実像の断片的な部分を映し出しているに過ぎない、ということになるのです。

 他にも異なったミラーシステムは考えられますが、カレイドスコープのデザインと、様々なイメージのバリエーションを作っていく上で、これらの原理を理解し、基本的な決まりを知ることはきっと役に立つでしょう。

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